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宮司のいい話

No.202

六根清浄

六根清浄という大祓詞があります。
六根とは人間の持つ六つの感覚機能をいいます。『六根清浄の大祓』という古い祓詞の中に、「目に諸々の不浄を見て心に諸々の不浄を見ず。耳に諸々の不浄を聞きて心に諸々の不浄を聞かず。鼻に諸々の不浄を嗅ぎて心に諸々の不浄を嗅がず。口に諸々の不浄をいいて心に諸々の不浄をいわず。身に諸々の不浄を触れて心に諸々の不浄を触れず。心に諸々の不浄を思いて心に諸々の不浄を思わず」とあります。人間の持つ六つの感覚機能(目・耳・鼻・口・身体・心)を清浄にして心を大切にしていくことを説いています。
感覚機能が働けば、見たくない物も見えてしまいます。聞きたくない物も聞こえてしまいます。これは社会の中で生活している以上防ぎようのないことです。しかし、嫌なことを見たり聞いたりしても、それをいつまでも心に留めておかず、心を切り替えて嫌なことを流してしまう。これが六根を清浄に保つことなのです。
面白くないことをいわれれば腹が立ちます。いつまでも腹を立てていると具合が悪くなり、体の調子までも悪くなってきます。これでは自分の体ばかりか、大切な心までも傷つけてしまいます。
ですから、心にいつまでも嫌なことを留めておかないためには、嫌な言葉でも、一度素直な気持ちで自分の心の中にうけとめるのです。そしてよくかみしめるのです。すると何かの結論がでてきます。例えば「あの人は悪気がないけれども言い方が悪いんだよな」とか「考えてみると自分のために注意してくれたんだよな」とか「あの人はちょっと変わっているから気にしないようにしよう」などと、心の中で整理がつけばいつのまにか嫌なことも忘れてしまいます。嫌だなと思う感情だけで受け止めてしまうとなかなか整理がつかず、いつまでも心に留めてしまうことになるのです。一つ一つ自分の心の中で整理をつけていくことが嫌なことを後に残さず、自分の心を傷つけず大切にしていくこととなるのです。
又、『六根清浄の大祓』の中に「六根清浄なるが故に五臓の神君安寧なり。五臓の神君安寧なるが故に天地の神と同根なり。天地の神と同根なるが故に万物の霊と同体なり。万物の霊と同体なるが故になすところの願いとして成就せずということ無し」とあります。
この内容は、六つの感覚機能によって生じる自分の感情によって、心を傷つけず心を大切にしていくならば、体の内臓の機能も正常に働いていきます。心も体も安らかにして本来の正しい働きをしていくならば、神から生まれ出た私達は神と同じ存在となっていきます。神と同じ存在となれば、同じ神から生まれ出た大自然の万物とも同じ存在となることができるのです。そして、神と同じ清らかな心で願うならば、親である神も、兄弟である大自然の万物も皆聞き入れてくださり、願い事をかなえてくださるのです。という、神道のご祈祷の極意を教えたものです。
ですから、日々健康に過ごさせて戴くにも、願い事を神様にかなえて戴くにも、生活を安らかに過ごさせて戴くにも、すべては「六根清浄」を心掛けて自分の心を大切にしていく、日ごろの心掛けが一番大切となっていくのです。
言い方を変えますと、大きな心をもって、ささいなことにはこだわらず、大きな声で笑い、すべてのことを感謝の心で受け止め、日々明るく生活していくことが、六根清浄となるのです。

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