No.156
終わりに向けて始めること
私はいつもお話の中で、神様にお願い事をしたら必ず御礼のお参りをしてください。そうしないと神様に借りを作ってしまいますよ。と言っています。しかし、御礼のお参りをしたからといって、神様に恩返しができるのでしょうか。
私達は神様に、いくら御礼の真心をささげ感謝をしても、神様のご恩に完全に報いることはできないのです。
それは、私達が今現在生きていること自体が、神様のお蔭だからです。
太陽からいただく熱も光も、そして毎日口にするすべての食べ物も、息をはずます呼吸も、すべて大自然の摂理の中で私達は生かされています。私達が努力し、工夫をこらし、色々なことを発明し、発見しても、宇宙の存在に比べたらほんのささやかなことなのです。
宇宙の摂理という大きな力、神様のお力によって私達は今生かされています。
今、自分がこうして生きている。家族と共に生きている。これは当たり前のことではなく、大変な恵みであり、ありがたいことなのです。
思い返してください。もしかしてあの時に大変な事故となって、自分は死んでいたかも知れない、と思い当たることもあるでしょう。もしあの時に、あの人との出会いがなければ、今の自分はなかった。奥様とあるいは御主人と、あの時の出会いがなければ、今の家庭を築くこともできなかったはずです。
私達は過ぎ去った多くのことを、当たり前のこととして、感謝の心を忘れてしまっています。
日本人の平均寿命は八十才位だから、自分はまだまだ大丈夫と安易に考えてはいませんか。自分にはまだまだ寿命が残されていると思い込んでいませんか。朝刊に掲載されているおくやみ欄を見ますと、八十才前後の方が多くを占めています。しかし、必ず若くして亡くなられた方が何人も載っています。
自分はまだまだ若いと思っていても、決して他人事ではありません。いつ災難や重い病気が自分のこととなるか分からないのです。先のことは誰にもわかりません。誰にもわからないことを私達は安易に自分は大丈夫と思い込んでいます。そう思えるからこそ、恐怖心を持たず、明日が必ずやって来ると信じて、今を楽しく過ごすことができるのかも知れません。先が分からないからこそ、息を引き取る間際まで一所懸命生きていけるのかも知れません。
しかし、もし突然死の宣告を受けたとしたら、あなたは、今の人生に満足できますか。まだまだやりたいことがある。私にはまだ違った人生があるはずだ。と、取り乱したりしませんか。人生を悟り「そうか、私の人生はこれで終わりか。思い残すことは何もない。自分なりに一所懸命やってきた人生だった」と、満足した気持ちになれますか。難しいとは思いますが、そのために今から準備することは可能だと思います。誰でもいつかは死んでしまいます。死亡率は百パーセントです。例外はありません。そう考えると、いつか死に直面する日のために準備を心掛けることはできるのです。そうした心掛けがあればこそ、いざという時に悟の心境になれるのではないかと思います。今のあなたは、あまりにも忙し過ぎる。目の前の問題に取りくむだけで精一杯。感謝の心をもつ余裕なんてない。これが現状ではありませんか。
自分を取り巻く環境に振り回されてしまっては、自分の心をしっかりとつかんでいくことができません。何かに踊らされている人生となり、自分の人生の満足感は得られません。それではどのような準備を心掛けていけばいいのでしょうか。
それは、自分の現状や環境を神様から与えられた試練として、すべてを前向きに受け止めていくことです。人生の課題を与えられていると思うことです。自分なら乗り切れる課題だから、神様が与えてくださっていると思うことです。
そうすると、自分の人生を恨むことも、妬むこともなく、絶望感を感じることもなくなります。自分の現状や課題をこの世で背負わなければならない荷物として受け止めるのです。前向きの考えに変わったとき、体にみなぎるエネルギーがわき出てきます。知恵も勇気も出てきます。人間の体はそのようにできているのです。
そして、苦難を乗り越えたとき、感謝の心と喜びの心がわき出てくるのです。
前向きの人生には、迷いも、恐怖心も、おごりも、倦怠もありません。神様のみ心に生かされているという「ありがたさ」だけです。
不平不満を思わず、すべてを神様のみ心と受け止め、試練として自分の人生を前向きにとらえていくことが、素晴らしい人生の終結を迎えるための準備となっていくことと思います。
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